ハローワーク経由で障害をもっている方を雇うと助成金がもらえます 障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース

民間企業には障害を持っている方を一定数雇用しないといけないと法律で決まっており、罰則もあります。平成30年度では、障害を持っている方の平均月収は14.6万円となっています。障害者雇用をすすめるために、国は障害を持っている方を継続雇用する企業に助成を行っています。この記事では、障害を持っている方を継続雇用する企業を助成する助成金、障害を持っている方を取り巻く環境、そして、障害を持っている方の雇用が進まない理由について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
最後まで見てもよくわからなかった方はお問い合わせフォームからご質問していただくか、弊社HPより直接お伺いください。

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目次

障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコースについて

助成金額

障害者トライアルコース

支給対象者1人につき

  1. 精神障害の場合 月最大8万円×3か月 + 月最大4万円×3か月 (最長6か月間) 【最大36万円】
  2. ⒈以外は    月最大4万円×3か月 (最長3か月間)             【最大12万円】

障害者短時間トライアルコース

支給対象者1人につき

          月最大4万円 (最長12か月間)                【最大48万円】

概要

「トライアル雇用」とは3か月施行雇用することで、適正や能力を見極め、継続雇用のきっかけとすることを目的とした制度です。

トライアル雇用の助成金についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

障害者トライアルコース

ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により、就職が困難な障害者を一定期間雇用することにより、その適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進すること等を通じて、障害者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としています。

障害者短時間トライアルコース

短時間であれば働ける方はこちらの「障害者短時間トライアルコース」の対象になります。
短時間の施行雇用から開始し、 職場適応状況や体調等に応じながら、トライアル期間中に20時間以上の就労を目指します。

※週の所定労働時間が10時間以上20時間未満

受給要件

障害者トライアルコース

次の1の対象労働者を2の条件により雇い入れた場合に受給することができます。

1.対象労働者
次の[1]と[2]の両方に該当する者であること

[1]継続雇用する労働者としての雇入れを希望している者であって、障害者トライアル雇用制度を理解した上で、障害者トライアル雇用による雇入れについても希望している者

[2]障害者雇用促進法に規定する障害者のうち、次のア~エのいずれかに該当する者

ア紹介日において就労の経験のない職業に就くことを希望する者

イ紹介日前2年以内に、離職が2回以上または転職が2回以上ある者

ウ紹介日前において離職している期間が6か月を超えている者

エ重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者

2.雇入れの条件

(1)ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること

(2)障害者トライアル雇用等の期間について、雇用保険被保険者資格取得の届出を行うこと

障害者短時間トライアルコース

次の1の対象労働者を2の条件により雇い入れた場合に受給することができます。

1.対象労働者
本助成金における「対象労働者」は、継続雇用する労働者としての雇入れを希望している者であって、障害者短時間トライアル雇用制度を理解した上で、障害者短時間トライアル雇用による雇入れについても希望している精神障害者または発達障害者が対象となります。

point!⇩
・「継続した雇用を希望」している
・障害者短時間トライアル雇用制度を理解し、希望している
➡週10~20時間で働き始め、最終的には20時間以上働き続けることを目指す
・精神障害または発達障害と診断されている方

2.雇入れの条件
対象労働者を次の(1)と(2)の条件によって雇い入れること

(1)ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること

(2)3か月から12か月間の短時間トライアル雇用をすること

このほかにも、雇用関係助成金共通の要件などいくつかの支給要件があります。
詳しくはこちらの記事で解説しておりますので合わせてお読みください。

事例

ケース1

求職者

男性40代 重度知的障害・難病の重複障害
障害特性: 運動失調症状(歩行が不安定)、言語がうまく話せない
職歴  : 警備員8年、食品製造工6年、建築塗装工4年

①就職に向けた課題
・近年になって重複障害となり、以前よりさらに手厚い支援体制の立ち上げを必要とする。

②支援内容・ポイント
・地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所が連携し、チーム支援を実施。
・地域障害者職業センターでは、知的障害の重度判定と職業指導、就業・生活支援センターでは職場適応のための助言、就業移行支援事業所では障害特性の理解などの本人向け支援を行う。

求人事業主

畜産食料品製造、小規模事業所
障害者の雇用経験なし
障害者雇用に不安がある

①障害者雇用にあたっての課題
・小規模事業所であり、障害者の雇用経験がなく、障害者を雇用するノウハウがない
・障害者を雇用することに漠然とした不安がある

②支援内容・ポイント
・養鶏作業員として職場実習を経て、トライアル雇用を開始
・チーム支援体制により、職員が定期的に事業所を訪問し、障害特性の理解、受け入れ環境の整備が進展
・本人の作業への習熟、持続力を見極めながら、就業時間を延ばしていくよう助言

結果

・職場実習とトライアル雇用により、実際に作業する様子を事前に間近で見ることで、労働能力を確認でき、障害者を雇用する不安を払しょくすることができた。
・トライアル雇用終了後は、継続雇用に移行。障害者就業・生活支援センターが引き続き支援を継続。

point!⇩
・重度判定された方や、重複障害がある方でも一般企業への就業の機会がある
・就業時間は労働者の様子を見ながら伸びていくため、職場に慣れながら仕事の内容に習熟することができる。
・障害者雇用の経験がない企業でも、サポートがあるため、安心して雇用できる

ケース2

求職者

男性20代 広汎性発達障害
障害特性: 突発的な対応や応用、対人関係が苦手
職歴  : 一般雇用で鉄道会社に勤務したが離職

①就職に向けた課題
・障害者求人への応募が初めて
・作業を正確に理解するまでに時間がかかる
・マイペースで、突発的な対応や対人関係が苦手
・職場のルールやマナーの理解が不十分

②支援内容・ポイント
・トライアル雇用期間中から、地域障害者職業センターのジョブコーチ支援を活用
・障害特性を踏まえて担当者を固定し、優先順位を整理してから指示してもらうよう調整
・職場のルールやマナーについて、必要に応じて助言

求人事業主

設備工事業
過去に障害者雇用の経験はあるが、短期間で離職
本社から障害者雇用の指示を受ける

①障害者雇用にあたっての課題
・過去に障害者を雇用した際、短期間で離職してしまったこと、配置する部署の担当者は障害者との関わりが初めてであることから、不安が大きい

②支援内容・ポイント
・トライアル雇用を活用し、職務内容と本院が実際に対応できる内容について具体的に調整

②支援内容・ポイント

・トライアル雇用を活用し、職務内容と本院が実際に対応できる内容について具体的に調整
・ジョブコーチからの障害特性と対応方法の助言により、担当者が障害特性を理解
・他の従業員にも対応のポイントを伝えたり、担当者不在の際の仕事を準備したりできるようになった

結果

・トライアル雇用とジョブコーチ支援を通じ、職場での受け入れ環境を整備
・はじめは週5日、1日7時間のパート勤務で継続雇用し、その後のステップアップについても方針を決定
・継続雇用後もジョブコーチが事業所を訪問し、職場定着を支援

point!⇩
・初めての障害者求人でも雇用される可能性あり
・継続雇用後もジョブコーチが事業所を訪問してくれる
・ジョブコーチの助言により障害の特性が理解できると、漠然とした不安はなくなりやすい

障害者トライアル雇用活用実績

トライアル雇用後も、8割以上の方が継続して雇用されています。
また、トライアル雇用を利用して雇用される方は年々増加しています。
さらに、令和4年度の予算案においても、障害者の就労促進の予算は昨年度より多くなっており、今後も国からの支援が期待できるといえるでしょう。
そのため、今後このような制度はさらに活用しやすくなると考えられます。

障害を持っている方を取り巻く現状

障害を持っている方の平均年収

「障害者雇用実態調査」

厚生労働省は5年ごとに「障害者雇用実態調査」を行っています。
この調査は、民営事業所における障害を持っている方の雇用の実態を把握し、今後、障害を持っている方の雇用施策の検討や立案に役立てることを目的に行っています。平成30年度の調査では、発達障害の方も調査対象となりました。

障害を持っている方の労働状況と平均年収

この調査で障害を持っている方の雇用状況や労働時間、賃金等が明らかになっています。

雇用状況

身体障害者
・従業員が5人以上の事業所へ雇用されている人 423,000人
 障害の種類の内訳は肢体不自由42.0%、内部障害が28.1%、聴覚言語障害が11.5%、視覚障害が4.5%となっている。

知的障害者
・従業員が5人以上の事業所へ雇用されている人 189,000人
 障害の程度別の内訳は、重度17.5%、重度以外74.3%

精神障害者
・従業員が5人以上の事業所へ雇用されている人  200,000人
・疾病の種類の内訳は、多い順に統合失調症31.2%、躁うつ病25.8%、てんかん4.7%、

発達障害者
・従業員が5人以上の事業所へ雇用されている人  39,000人
・精神障害者保健福祉手帳の等級別の内訳は、多い順に3級48.7%、2級13.6%
・疾病の内訳は、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害76.0%、注意欠陥多動性障害

労働時間

障害の種類別の労働時間は表の通りです。
身体障害者の方は週の労働時間が長くなりやすい傾向にあり、精神障害者の方は週の労働時間が短くなりやすい傾向にあります。

賃金

平均賃金は以下の通りです。


身体障害者 21.5万円
知的障害者 11.7万円
精神障害者 12.5万円
発達障害者 12.7万円

障害を持っている方の雇用が進まない理由

平成30年度時点において、日本には、身体障害者436万人、知的障害者108.2万人、精神障害者392.4万人いると言われています。(引用元:平成30年版 障害者白書)


しかし、平成30年度時点において雇用されている障害の種類別雇用人数では、身体障害者の方が半数を占めていました。
これは、身体障害を持っている方は、会社側からすると仕事を振りやすいからだと考えられます。

また、同時に、
・知的障害や精神障害を持っている方にどのように接して良いのか
・どのように仕事を割り振ればよいのかが見当もつかない
という理由も考えられます。

このような悩みは上記のトライアル雇用制度やジョブコーチ派遣を活用することで解決することができます。
不安な方は、地域障害職業センター障害者就業・生活センターに相談することで助言をもらったり、支援を受けることができます。

障害者雇用促進法

日本には、障害者の職業生活において自立することを目的として、障害者雇用促進法というものが制定されています。
日々、法律は改正されていますが、法定雇用率※1を満たしている企業は多くありません。

※1 会社全体の常用労働者に対する障がい者の法律上満たすべき割合のこと

理由① 罰則より障害者雇用の方がコストがかかるから

障害者雇用に関して定められた義務を怠ると、30万円以下の罰金刑に処されます。
しかし、先ほども記載しましたが、

・障害者に合わせて仕事の振り方を考えること
・今までのやり方を一新する必要があるかもしれないこと
・障害の特性について知識がないからどうして良いかわからない

等の漠然とした不安をもちながら雇用をするよりも、罰金を払った方が良い、という考え方もできます。
この考え方がまん延している以上、障害者雇用は促進されないでしょう。

理由② 対象が「従業員43.5人以上」だから

従業員が43.5人以上いる企業は規模感としては割と大きい会社になります。
令和2年度の中小企業実態基本調査によると、従業員が51人以上の企業数は全体の 約2.3%に過ぎません。
対象となる企業が少ないのですから、障害者雇用を推進するための動力としてはなかなか厳しい側面があります。

しかし、対象となる従業員数が令和3年3月より変更になっています。
おそらく対象となる企業の数を増やそうとするはずなので、この理由は今後解消されると考えています。

以上の2点が大きな理由となって、障害者雇用が進まないのではないかと考えております。

最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
障害者雇用は今だになかなか進みませんが、ニーズとしては確実にあります。
支援や助成も充実しつつある今、障害者雇用を活用してみませんか?
御社が求める優秀な人材は確実に存在します。
また、障害者雇用が進まない今だからこそ、障害者雇用を勧める企業には魅力が生まれるのも事実です。

ダイバーシティの考え方が広まりつつある今、多様な人材を採用し活用することが、ワークエンゲージメントを高める第一歩となり得るかもしれません。
ぜひ、ハローワークを通して障害者雇用を行ってみてください。
ハローワークへの求人の出し方がわからない方は お問い合わせフォームからご質問していただくか、弊社HPより直接お申し付けください。

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