第3回人材不足解決の4つのポイント~労働基準監督署の調査から見える背景~

前回に続き、この記事では中小企業経営者向けに人材不足解決の4つのポイントを説明します。又、昨年度の労働基準監督署の調査内容を分析し、労働基準監督署の調査から見える背景について探っていきます。 

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目次

労基署調査の違反内容で2番目に多いもの

 昨年度の全国労働基準監督署調査において2番目に多かった違反内容は過重労働による健康障害防止措置未実施です。健康障害防止措置は衛生委員会の設置や産業医の選任、定期健康診断の実施、過労死ライン(月80時間)超えの残業を行った社員の医師面接指導などがあります。昨今は社員の心の健康管理も会社の責任となっていますから常時50人以上の事業場ではストレスチェックの実施なども健康障害防止措置になります。又長時間労働による社員の健康障害を防止する為、出勤時刻や退勤時刻を管理する事が会社の責任となっており、具体的にはタイムカード、ICカード、勤怠システムなど客観的な労働時間管理と上司や責任者による部下部員の出退勤時刻の確認が必要です。その為上司や責任者が不在の場合に社員の出退勤時刻を誰がどのように確認するのかを決めておきましょう。例えば出勤簿に印鑑を押しているだけだったり、自己申告制として労働時間の管理を会社が行っていない場合は法違反となります。他には社員に退勤の打刻をさせてから残業を行わせている会社があると聞きますが、労基署調査や裁判ではパソコンの使用記録や顧客との業務連絡などから実際の退勤時刻を調査いたしますので違法な残業労働を行わせている会社は早急に是正しましょう。労基署調査が入った後や裁判で訴えられてから是正をしても過去の事実を変えることは出来ません。

衛生委員会とは

常時使用する労働者が50人以上の事業場では業種に関わりなく衛生委員会を設置し、月1回以上は衛生委員会のMTG(調査審議の為の会議等)を開催しなければなりません。1人社長の会社や労務専門の担当者が居ない中小企業は沢山ありますが、そういった会社では衛生委員会の設置や開催の義務があると聞いて負担にしか感じないというような事も無きにしも非ずでしょう。しかし衛生委員会を設置して衛生委員会を機能させることは会社の実益を確保する事と同じです。例えば、うつ病や精神疾患で休みがちの社員が増える事は単純に避けたいと思うでしょう。何故なら売上減少や人件費率の増加、健康保険料など法定福利費負担、代替要員の確保など業務支障をきたさないような取組など、会社の運営や利益に悪影響を及ぼす事が確実だからです。とはいえ、日常業務に追われている普段からそういった精神疾患等でのリタイア社員を出さないようにする取取組やノウハウの蓄積を行っていないので、一旦事が起これば後の祭りとなっているのが現状の会社の状況ではないでしょうか。そのような中小企業は是非衛生委員会を設置するべきです。何故なら衛生委員会の仕事(調査審議事項と言います)はまさに精神疾患等でのリタイア社員を出さないようにする取組やノウハウの蓄積に他ならないからです。別に社長が自ら衛生委員会のメンバーとして仕事を行う必要はありません。衛生委員会の責任者を選び、従業員の意見を聞きながら従業員の中から衛生委員会のメンバーを選び、産業医など専門家も入れて、月一回は衛生委員会を開催していただき、貴社の健康経営推進の為に調査審議をして頂けばよいのです。衛生委員会のメンバーに選ばれた社員は会社の健康経営を構築増進させるという特別な役割と責任に基づき貴重な経験を積むことで成長も期待できます。法律の義務も遵守しながら、会社の利益の増大に寄与し、社員の成長もはかることができる。会社経営者にとって一石三鳥ともいえるのがこの衛生委員会なのです。

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