第1回人材不足解決の4つのポイント~労働基準監督署の調査から見える背景~

 この記事では中小企業経営者向けに人材不足解決の4つのポイントを説明します。又、昨年度の労働基準監督署の調査内容を分析し、労働基準監督署の調査から見える背景について探っていきます。

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令和2年度労働基準監督署調査で多かった違反内容は?

 全国調査件数24042件の内一番多かった違反内容は違法な時間外労働でした。続いて過重労働による健康障害防止措置が未実施、そして賃金不払い残業と続きます。この3点についてしっかりと管理しておくことが重要です。

中小企業にも調査指導に入ることがある

 昨年度の調査件数を企業規模別に見ると社員数300人~の企業が一番多く、続いて多かったのは社員数10人~29人まで、その次に100人~299人の企業規模が続きます。全体的な調査結果としては調査を受けた2社に1社は社員数100人~の企業規模ですが中小企業にも調査に入っている結果となっています。

3社に1社は商業、5社に1社は製造業

 業種別では卸売や小売などの商業が全体の33パーセントと多く、次に製造業が22%で続きます。全体的な傾向としてはどの業種にも満遍なく入っています。運送業や建設業が10%前後と少ない印象を受けます。運転業務と建設業は労働時間の上限規制適用が2024年3月まで猶予中ですのでこれらの業界への調査指導は2024年4月以降から本格化していくと推測します。

労働基準監督署の調査が活発化している理由

 昨今の労働基準監督署の調査は働き方改革を推進する事が目的です。具体的には①長時間労働の是正②有給休暇年5日の消費③同一労働同一賃金の遵守です。昨年度の調査結果によると特に①長時間労働の是正は労働基準監督署に重要視されている事が読み取れます。昨年4月(大企業は一昨年4月)から違法残業は法律違反となり罰則がありますから行政機関はこれまで以上に長時間労働の是正に取り組むでしょう。

昭和のマルサ令和のカトク

  伊丹十三監督の昭和映画マルサの女。国税局査察部の職員(マルサ)と大型脱税を行う巨大組織の戦いを描いた映画でこの映画が公開された当時は昭和62年でした。昭和62年というと昭和30年頃からの高度経済成長期の終末期でバブル景気が崩壊し平成不況へと突入する寸前の時代です。あれから34年。映画マルサの女で描かれた巨大組織は暴力団と政治家と銀行の組み合わせでしたが令和の巨大組織は過重労働とハラスメントとサービス残業を行う大企業を指します。そしてこの令和版巨大組織を摘発する役割を担うのが労働調査のスペシャリスト部隊であるカトクです。カトクの正式名称は過重労働撲滅特別対策班と言い東京と大阪の労働局に設置されています。昭和はカネの時代でしたが令和はヒトの時代といえます。

立ち入られる事業所の特徴

 今般の労働基準監督署の調査においては立ち入る事業所について事前に何らかの情報を得ています。過重労働により倒れたり病気になったりした場合は労災保険を請求することができますが、この手続きを行うと労働基準監督署に立ち入られるでしょう。だからと言って労災を隠す事は犯罪となりますのでご注意ください。他の特徴としては1か月当たり80時間を超えて残業をしていると考えられる事業所も立ち入られます。これについては届出をしている36協定を見る事で容易に判断が付きますので80時間超えの残業が常態化している事業所は早急に対策を講じるべきでしょう。

違反が見つかる割合

 労働基準監督署の調査が入ると何かしらの問題や違反が見つかっています。昨年度は全国約2万4千件の事業所に調査が入りましたがその違反率は全業種の平均で74.2%です。調査において違法な時間外労働が認められると運転の業務や建設業又は医師など一部を除いて法律違反となり罰則が有ります。大企業を対象にしているカトクはデジタルフォレンジックの技術を有すると聞きますから重要証拠や帳簿データの削減や改ざんは行わないようにした方が良いでしょう。

詳しくは動画で!

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